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posted on 5:44 PM, October 3, 2012
webデザインの仕事をしながら思う。最近のウェブサイトは忙しすぎる。広告、ボタン、テキスト、そのテキストをさらに説明するテキスト、ポップアップ、フラッシュ、ソーシャルメディアへのリンク、リンク、などなどなどなど…はっきり言って情報過多だ。
webデザインの仕事をしながら思う。最近のウェブサイトは忙しすぎる。広告、ボタン、テキスト、そのテキストをさらに説明するテキスト、ポップアップ、フラッシュ、ソーシャルメディアへのリンク、リンク、などなどなどなど…はっきり言って情報過多だ。この膨大な情報量の中で、本当にユーザーが必要とする情報がどれだけあるのだろう。きちんと整理整頓された情報ではなく、数撃てば当たる的な考えが蔓延しているように思える。

私はデザインの仕事は基本、整理整頓だと認識している。いらないものは捨てて、必要なものだけを残して、その存在感を引き立てる。「視覚伝達デザイン」とも言うグラフィックデザインはまさに「視覚」を通して情報を「伝達」するためのもの。色、形、スペース、そのわずかな違いで伝わる印象は変化する。とても繊細で地道な作業だ。しかし今のウェブサイトの多くが、「伝えたい情報を伝達する事」ではなく「検索で上位にランクさせる。多くのビジターを得る」に目的がすり替わっていないだろうか。

もちろん理屈は理解できる。SEO対策がしたいと言われれば、私も「ページ数、キーワードを増やして、リンクも多くはった方がいいですよ」と言ってしまうし、CMSになってしまえば、いくらデザイナーが細かいレイアウトにキーキー神経を尖らせても、クライアントがドンドン情報を流し入れてしまえるのだから。そういった現実に何度もぶち当たると、もはや私が思うデザインの仕事は必要ないのかとすら考えてしまう。

それでもやはりデザインがしたい。なのでフリーランスで手がける仕事は、なるべくテキストやプログラムエフェクトを最小限にし、本当に必要な情報だけを載せるように試みている。SEO的には弱いし、キラキラのファンシーさはないけれど、クライアントにはすこぶる好評なのが面白いところだ。